山と渓谷。

前回に「岳人」のお手伝いをしたことを書きましたが、同じタイミングの同じ山岳雑誌「山と渓谷」にも関わらせていただきました。いちおう競合誌となるため、お仕事のオファーをいただく時には内容によってはお断りしなくてはなりません。でも今回はルポと商品紹介ということで、きっちり境界線がつくれると判断しました。

「岳人」と「山と渓谷」。

みなさんはどんなイメージをお持ちでしょうか? 読みやすさ、写真のキレイさ、読者層、本質的なもの、じっくり読めばそれは全く異なることが分かります。それはそれで個性なのでしょうが、僕としての位置付けは、岳人→登山ド直球・やや上級者向け、山と渓谷→メジャー指向・ビギナーからエキスパートまで。と考えます。ほかにPEAKSという後発の雑誌がありますが、こちらは、若者向け、ややビギナー向け(でも登山の本質もきっちり伝える)というふうに考えています。

で、今回の山と渓谷、6ページで「新作のウエア&ギア」を紹介いたしました。目玉になっているのはゴア社のゴアテックスアクティブシェルという素材です。すでにご存知の人もいると思われますが、とても軽くて透湿性能の高いシェルがリリースされます。山岳用というよりも、トレイルランニングに照準をあてたような素材で、びっくりするほど軽かったです。けど価格は決して軽くない(なかなか手強いです)…。

世界でこの素材の供給を許されたブランドは10数社といわれていますが、次の春夏シーズンにはさらに増えてくることが一部で報じられています。

業界のガリバーともいえるゴアテックスが送り込んだ新素材、その動きにも注目が集まるでしょう。そして消費者はどのような判断を下すのか。楽しみです。

でも、あるショップの人が言っていました。「軽い(薄い)ということはすぐに破れるということだよね。お店はそれで買い替え需要が生まれて儲かっちゃうなー」と。

確かにそうです。5万円もするジャケットが一度の転倒でビリっと裂けるのです。軽いウエアには強度という弱点が常につきまとうけど、それはメーカーの宣伝文句に封印されて、結局ユーザーはより軽いものを手に取ってしまう。

でも現実です。強度を上げるには薄い生地では限界があるのです。

ちょっと別の視点で考えてみます。

ということは修理体制の整っているブランドを選ぶのも有効ではないだろうか、ふと思いました。ぼくの知るところでは、モンベル、ゴールドウイン(ノースフェイス)は国内の自社縫製ができるということもあって、きっちり直してくれます。パタゴニアも親切丁寧・きっちりと修理してもらったことがあります。※これらのブランドは今期アクティブシェルは扱いませんが。

ゴア社あたりが「1回までは無償修理を承ります」くらいの意気込みでキャンペーンを仕掛けても良さそうでもあるのです。それくらいアイテムは高額でした。

「使い込んだ商品を持ち込んで、仮にクレーム扱い(不良品)になって新品をもらっても嬉しくない。これでどうだ!と徹底的に直してもらったほうが100倍嬉しい」

友人が言っていたのを思い出します。まさにそうだと思います。メーカー側としては新品をあげてトラブルを解決するのが一番早いのですが、それはきっとユーザーの思いとは違うのです。

これをお読みいただいている皆さんにも「修理して長く使うスタイル」をおすすめします。

調子にのって書いていたら掲載記事(山と渓谷)とは全く違う方向に話が進んでしまいました。

元に戻せなくなったので今回はこれまで。いつかぼくの修理遍歴についても書いていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

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