MTBで100キロ

日曜日にMTBで山のなか(未舗装)を100キロ走るというイベントに参加してきました。通称・王滝100キロといい、MTBをそこそこ真剣にやっている人の間では、それなりに有名だと思います。しかしみんなの捉え方はさまざまで、超過酷、ハードルが高い、大冒険といった非日常なイメージがある反面、長野県の大規模林道を使うことで、コースが単純、飽きる、ただしんどい、と考える人も一方ではいるのでしょう。もちろんマイナス発言をするならば最低一度は完走していないといけませんが。

かくいう僕もこの大会から5年ほど離れていました。理由にそれほど大きなものはなく、ただ土日も仕事に追われていたり、他の用事を入れてしまっていたと思うのですが、でも今年はMTB熱も自分のなかで高く、意気込んでエントリーしたのでした。

ぼくはこの大会を体力診断テストとも考えています。フルマラソンと同じように基本的にはコースは同じだから、それを過去の自分と比較することでいまの体力を知ることができるのです。すこし偉そうに聞こえるかもしれませんが、「涙が出るほどの最上の感動」はいちばん最初に走りきった時を超えるのはきっと無理だと思います。だからやや俯瞰しながら自分やレースを知るようにしたいと思うのです(手を抜くとか全力で走らないという意味では決してありません)。

さて結果は。前回よりも30分近く遅いという不甲斐ない結果となりました。とても残念です。理由には、2度のパンクがとても痛いです。1度目はチューブレスタイヤでのスローパンクだったため、空気を定期的に入れながらだましだまし走ろうと思ったのですが、でも対応しきれず走りにも集中できないため、チューブを入れて対応しました。これで調子が戻ったと、自分のいいペースを保てていたのですが、ゴール5キロ前でそのチューブに小さく穴があいてしまいました。自転車から降りて歩こうか、穴をふさぐか、いろいろ考えましたが、もう考えるのもいやになるほどで、結局パンクした状態でゴロゴロと嫌な音をさせながらレースを続けました。きっと靴底がはがれた登山靴で下山するようなものなのでしょう。びゅんびゅん後続に面白いほど抜かれながらも、なんとかゴールできました。自分なりに記録でもかかっていたら、そのゴールラインをまたいだ時に感動があったかもしれませんが、腕時計を忘れるというハプニングもあり、本当に遠距離ツーリングのようになってしまいました。

「もう王滝はいいかな〜」なんと帰りの車の中では思っていましたが、でも納得できない結果のままやめるのは気分が悪いので、きっとまた出るでしょう。体力診断的には衰えつつあるように見えなくもありませんが、パンク事件もあったし、疲労具合(翌日の筋肉痛)は軽めでいたって普通でした。勝手な解釈ですが、登山に行くことが多いので、その体力はそれなりにあっても、自転車力みたいな体力は足りていなかったのでしょう。

一方で、ドキドキ感というものが先週に行った槍ヶ岳・北鎌尾根の登山とはまるで違います。「早くゴールにかけこむ」と「生きて帰ってくる」とでは大きな開きがあり、そんな精神的な強さも求められるのが、プライベート山行(もちろん自転車もそう)だと思います。王滝には過去3回ほど出場していますが、さすがに死ぬかなと思ったことは一度もありません(あっても困る)。死の危険にさらされながら判断しなくてはならないあの胸の苦しみは、長い登り坂を走っているときの苦しみとまるで違うのが、この2週間を通じて分かりました。

イベントを軽視してはいません。体力やスキルを向上させるのに最も近道だと思いますし、お祭りの雰囲気はむしろ好きです。

強いカラダ、自然のなかで生き抜くチカラ、両方を手にしたければ積極的にいろいろやってみるのが、僕にとって良いようです。

さいごにボロボロになってまで頑張ってくれた自転車(写真)に感謝!(レース中は一切カメラ類を持ちませんでした。あ、それなりに真剣だったということがバレてしまいましたね)

 

 

 

 

 

 

 

自然を相手に超過酷なレースといえども、そこは「守られている場」

 

 

 

 

 

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